園の概要 | 薩摩川内市の幼保連携型認定こども園「青山幼稚園」

私は、若いころにいろいろな方から、「お子さんは？」と尋ねられることが有りました。
そのような時には、在園児数を答えるようにしていました。
なぜかと言いますと、私ども夫婦は、我が子を病気で失くしているので、園児や卒園児を自分の子どものように大切に思っていたからです。
よく「子どもは元気なのが当たり前」という人がいますが、それは、元気ではない子どもや病気の子どもは自宅にいるか入院しているから目に入らないだけなのです。
「死縁無量」という言葉があります。人が、死ぬ理由はいくらでもありますし、ほんの些細なことでも命を失います。
生きていること自体が当たり前の事ではないのです。
しかし、人は、楽観バイアス(物事を自身にとって都合よく解釈してしまう事で、危険なことを目にしても、自身には、危険がないと考えてしまう日常生活における心理的ストレスの軽減するために無意識に行われる。)により 自分の子どもは大丈夫と楽観的に考え、安心しておられる方が意外に多くおられるように感じます。
また、NHKのチコちゃんに叱られるという番組で、お母さんがお子さんと一緒にいられる時間は約7年6ヵ月、お父さんは約3年4ヵ月、幼稚園卒園でその32%が費やされると言われていました。
子どもたちにいつ何が起こるかもしれないことと、子どもたちと一緒にいられる時間もあまり多くないというのが現実です。
そのことを自覚して子どもたちから目を離さないように緊張しつつ子育てを楽しんでいただきたいと思います。
ある小児科医の夫妻に子どもがいないことに対して姑さんが、「あなたに子どもがいない分、多くの子どもを救いなさい」と言われたそうです。
私も、その言葉のように、保護者の方と手を携えながら幼児教育･保育をとおして、「子どもたちの最善の利益」を探求して参りたいと思います。